江戸木目込人形

埼玉県

新しい息吹を吹き込む

江戸時代中期に、京都上賀茂神社で祭事に使う柳筥(やなぎばこ)の材料である柳の木の残片で、神官が木彫の小さな人形に溝を付け、衣装の残りの布を挟んで着せ付けたのが始まりです。江戸木目込人形は作者により個性が出ます。今回の展示品は、独自の毛書技法で、長い線を1本書き横に短い線を3本書き、その連続で髪の毛の生え際を表現します。髪の毛よりもやや薄い墨を使うことで優しさを出し、長い線を入れることによって力強さも表現しています。